中島公園の親子鴨情報、2006年のまとめ。7組、子40羽の親子鴨。
2006年7月20日 子鴨10羽の目撃情報
2006年7月20日、早朝散歩のMさんよりメールがあった。10羽の子鴨を連れた親子鴨を観たそうだ。
「今朝、午前5時半頃売店Midori前で子鴨10羽を連れた親子連れに会いました。誕生して間もない感じで今年初めての確認でした。更に朝散歩している人の話では18日の早朝に白鶴橋付近で5羽を連れた親子連れを見たので、未だ付近にいるかも知れないとの話でした(M)」
早速確認に行くと、まさにその場所に同じ数の子鴨が居た。
親子鴨にはグループ名を付けている。その理由は識別することは観察の基本と思うからだ。そして親子鴨は子の数と大きさで判別できる。識別できると親しみが増し観察する意欲がわいて来る。これも私にとっては大切なこと。
2006年、親子鴨情報のまとめ
公園散歩者の情報に自分で観察した結果をを合わせて考えると、今年の親子鴨発生状況は次のようになる。今年は中島公園で母を含め7組、子40羽の親子鴨を確認した。
これが私の知りえた情報で他に情報があればメールや掲示板で知らせて頂ければ有り難いと思っている。
<名前>、子鴨数、推定巣立ち日、最初に見た場所、その他の順
<一人っ子ファミリー>
1羽、6月1日、ホタル橋下付近、複数人から目撃情報あり。大きい。巣立ち後2週間くらいで中島公園に現れた模様。
<ネムタイヨン・ファミリー>
4羽、6月11日、25日に日本庭園東側池で出会う。寝ていた。大きい。巣立ち後2週間くらいか。
<モグッタヨン・ファミリー>
5羽、7月11日、日本庭園で25日に4羽確認。首を水中に突っ込んでエサを捕る(18日に白鶴橋そばで見たとの目撃情報あり)散歩の人と協議した結果1羽減ったモグッタヨンと確認、巣立ち後2週間くらいと言うことで意見が一致した。
<今さらジュウロウ・ファミリー>
10羽、7月20日、菖蒲池北側売店ミドリ付近、もう鴨の巣立ちは見れないかもしれないと諦めたときに現れた。「今さらジロー」鴨偏のつもりだが、独りよがりで分かり難い命名かも知れない。
散歩者情報を頼りに写真を撮りに行った。場所は、知らせてもらったとおり菖蒲池の北側、売店ミドリのそば。向こう側が日本庭園である橋が目印。
今年初めての巣立ったばかりの鴨の赤ちゃんを見て可愛いと思った。今までは少し成長した大きい子鴨しか出会うことがなかった。7月下旬の巣立ちとは遅い。いまさらと言う印象なので「今さらジロー」をもじって「いまさらジュウロウ・ファミリー」と名付けた。
<今さらシロウ・ファミリー>
4羽、7月20日、30日に白鶴橋付近で出会う。巣立ち後10日くらい。
<孤児ニッチ>
2羽(親なし)、7月20日、22日に菖蒲池北側売店付近に居たはぐれ雛。親を探し回遊中に他の親子鴨に合流しようとし、我が子に向かって来た敵と誤認した母鴨に突っつかれ、1羽は死亡、1羽は負傷。と私は想像した。
母鴨は自分の子は守るが他所の子は敵と看做しているようだ。母鴨は寄ってくるものは鴨でも威嚇する。威嚇された鴨は静かに去っていくが、雛2羽は母と誤認していたので逃げなかった。その為攻撃されたのだと思う。
<おわりハチゴロウ・ファミリー>
8羽、7月30日、8月2日に札幌コンサートホール・キタラ近くの中州橋下で出会う。撮影の写真から判断して巣立ち後3日くらいと思う。
4組目でやっと「赤ちゃん鴨」登場
今年の親子鴨は「一人っ子」「ネムタイヨン」「モグッタヨン」に続き、4組目が「今さらジュウロー」である。これが中島公園で初めての巣立ちと思う。他の3組が中島公園に姿を現したときは、かなり大きくなっていた。巣立ち後2週間はたっている感じである。
もう中島公園では鴨の巣立ちはないのではないかと諦めていた。赤ちゃんとは言え、泳ぎだけは達者だ。まるでアメンボのようにスイスイ泳ぐ。実に速い!
親子鴨日記
6月16日、親子鴨発見の情報があり、その後10日間確認のため見回り聞き取りをしたが、いまだ確認できない。
6月18日、弥彦神社の向かいにあるマンションの庭で10羽発見、豊平川に向う。出会えなくて残念!(未確認情報)
6月25日、今年初めての親子鴨に出会う。かなり大きい。旅の疲れか寝たまま、近づいても起きないので「ネムタイヨン・ファミリー」と名付ける。
6月28日、25日の親子鴨は6月13日弥彦神社の向かいにあるマンションの庭のと同一か?大きさからそう想像する。
7月10日、1羽を連れた親子鴨の目撃情報あり。5月末に巣立ったらしい。6月16日の情報と一致する。
7月12日、複数の証言を得て信頼性が高まったので、子1羽の親子鴨を「一人っ子ファミリー」と名付ける。現在「ネムタイヨン」と合わせて2組。
7月20日:Mさんより「雛10羽の親子鴨発見」のメールを受け、現場で確認。もう鴨の巣立ちは終わったと思う頃、いまさらと言う感じで現れたので「いまさらジュウロウ・ファミリー」と名付ける。
7月21日、日本庭園で子鴨4羽の親子鴨発見、20日に目撃情報のあった5羽と同一と思う。水の中に頭を入れてエサを捕る動作を繰り返していたので「モグッタヨン・ファミリー」と名付ける。一緒に観察した人と相談した結果、巣立ち後10日と判定した。
7月22日16:10、「今さらジュウロウ」は9羽となる。日本庭園界隈で元気に泳ぎ回っていた。
7月29日、未確認だが鴨の巣は売店Midori近くのトイレ裏、鴨々川の中洲にあったらしい。
7月30日、今さらジュウロウは8羽となる。今さらシロウと出会う、巣立ち後10日くらい。今さらジュウロウと同時期の巣立ちだ。
8月1日、中島公園ウォッチャのAさんからの情報(写真付き)を頂く。新親子鴨発見ヒナ8羽なので「おわりハチゴロウ・ファミリー」と名付けた。「今さらジュウロウ」は7羽に減る。
初めて目にした驚きの現実(日記特別編)
7月22日15:40、売店ミドリ近くの橋の下で巣立ってまもない雛2羽発見。「孤児(みなしご)ニッチ」と名付ける。母鴨からはぐれたのだろうか?
7月22日16:20、「孤児ニッチ」が離散集合を繰り返しピーピー鳴きながら、母を捜している姿が痛々しい。 オス鴨について行ったり、メス鴨にすがるように小さな身体で懸命に追いかけて行くのだが誰も相手にしてくれない。母以外の鴨はわずらわしく思うだけで面倒見る気配などまったくない。
それどころでないのが母鴨だ。「孤児ニッチ」が甘えるようにモグッタヨン母に近づくと猛烈な攻撃を受けた。まったく容赦しない攻撃だ。それでも近寄ろうとする「みなしごニッチ」が哀れでならない。
7月22日16:40、「孤児ニッチ」がモグッタヨン母に近づき攻撃を受け、1羽重症。一時は腹を出して逆さに浮いていた。その後なんとか姿勢を保ったものの動きは鈍く、行く末が心配だ。自然界の厳しさ感じさせる出来事に出会い戦慄を覚えた。はぐれ赤ちゃんにとって、一番怖いのはカラスではなく、他所の母鴨だった。
7月23日、「孤児ニッチ」1羽となる。日本庭園の池で泳いでいた。
7月30日、1羽になった「孤児ニッチ」の片割れも見られなくなった。やはり母鴨からはぐれた雛は生きて行けない。他所の母鴨から容赦ない攻撃を受けて命を失ったものと思われる。
よく動物を擬人化して考えてはいけないと言われるが、心から納得した。母鴨は自分の産んだ子を守る本能をもっている。自分の子に近づくものは本能的に追い払う。
逃げないものに対しては全力で戦う。それが小さな雛カモであっても容赦はしない。向かってくるものは追い払う、逃げていかなければ消滅させる。こんな風にして子を守る。
そのように理解したが、どうやってウチの子と他所の子を見分けるのだろう。多分、雛が頼りにして寄って来たのを、向かってきたと判断したのだろう。
2006年親子鴨との初めての出会い~少年になった鴨~
2006年6月25日、今年初めての親子鴨を見た。普通なら6月初旬に現れるのに遅い。しかし子鴨はかなり大きくなっている。やはり巣立ちは6月初旬くらいだろう。ともかく親子の鴨に出会えてホッとした。
豊平館前池の子供達
いつも6月初旬になると可愛い親子鴨が現れるのに、今年はなかなか出てこない。久しぶりの良い天気、雨上がりの中島公園に探しに行く。
子供達が、網をもって池のまわりにいる。何を採っているのかとのぞいてみるとエビと小魚だった。
人が見る先に親子鴨あり
女性が何かをジッと何かを見ている。対岸は遠いので確認はできない。しかし、この時期に人がジッと見るのは親子鴨に違いない。ぐるっと回って現場に行ってみた。
少年になったカモ
行ってみると、4羽の子鴨と母鴨がいた。ここは日本庭園東側の細長い池、右側に藤棚が見える。地下鉄中島公園駅からキタラに行く園路だ。
なぜ、こんなに大きいのだろう。一体どこで育ったのだろう? そこには可愛い盛りを過ぎてしまった少年のような鴨がいた。なぜか寂しいような複雑な心境になる。
私が見守らなくても鴨は育つ。当たり前のこととは思うが無視されたような気持ちがする。一生懸命探しているのに何故私の前には現れないのだ。
寝んねの好きな「オネムちゃん」
う~ん、本当に無視している。ホントだ。そばに行っもまだ寝ている。長旅で疲れているのだろうか。寝姿を見て4羽の子鴨をもつ親子鴨一家を 「ネムタイヨン・ファミリー」と名付けた。
母鴨は水側を警戒している。陸側は人通りの多い園路だから警戒は人に任せているようだ。賢い母は人間が危害を加えないことを好くご存知だ。
4羽の小鴨たちは寝てしまい、いくら近づいても起きない。50センチまで近づいたがまだ寝ている。それ以上近づくとシャッターの音で目が覚めると思い止めた。
「起きてください」と頼んでみたら…
お使いを頼まれて家をでたのだ。いつまでも寝顔ばかり見てはいられない。帰らないと夕飯の支度が出来ない。「唐辛子買いに行くのにいつまでかかっているの!」と叱られそうだ。
「いつまで寝てるのですか。さっさと起きて泳いで下さい」と試しに言ってみた。そうしたらホントに起きた。
しかも歩いたり泳いだりの大サービスをしてくれた。
「カモ語」覚えなければ?
ついに、鴨たちに「こうして下さい」と注文をつけてしまった。「ヤラセ」みたいなものだ。事実のみを伝える「中島パフェ」のカメラマンとしては、してはいけないことをやってしまったと深く反省。
それにしても鴨たちは、どうして私の言葉が分かったのだろう。お願いしたら直ぐに起きてくれたし泳いでくれた。オマケにヨチヨチ歩きのサービス付きだ。
理解してくれたカモ達に感謝!今度は私がカモ達のお願いに応える番だ。何事もお互い様、カモとヒトでも同じこと。私が「カモ語」を覚える番が来てしまった。公園には犬と話している人もいる。出来ないはずがない。
←日本庭園、池→藤棚園路→菖蒲池
場所の確認の為、少しだけ大きな画像にした。左が母鴨、右に3羽の小鴨、真ん中も子鴨。だいぶ大きくなっている。2週間以上はは経っていると思う。一体、どこで育ったのだろうか?