中島公園菖蒲池では何が起きても不思議ではない

シアターZOOの「春の夜想曲 菖蒲池の団欒」では浮き島に期間限定のホテル特別室が設けられる。 フィクションか? 私はあっても不思議ではないと思う。実際、菖蒲池では常識では考えられないことがいろいろと起こる。

それはさておき、チケット情報など詳細については、公式ページをご覧下さい。こちらをクリック!  → 春の夜想曲 ~菖蒲池の団欒


藻岩山と菖蒲池。島が三つあり、ここには南側の二つが写っている。

常識では考えられないこととは何か? 実際にはどんなことが起こったのだろうか。ホンの一例を紹介。こちらをクリック →ニャンコ救出大作戦

中島公園を舞台とした「菖蒲池の団欒」 好評を受け再演!

約3年前の2010年3月、海外、全国ツアー等で公演を重ねた「菖蒲池の団欒」が中島公園隣接のシアターZOOで上演された。 その劇が再びシアターZOOで上演される。 好評を受けての再演は、演劇ファンのみならず中島公園ファンにとっても嬉しいニュースである。


「春の夜想曲 ~菖蒲池の団欒~ 」の公演写真(北海道演劇財団提供)

札幌座公演「春の夜想曲~菖蒲池の団欒~」の概略

2013年2月2(土)~9(土)・12(火)・13(水)・17(日)・18(月)会場:扇谷記念スタジオ シアターZOOチェロとピアノの生演奏も。

2013年2月6日 早速鑑賞! 中島公園ファンとして楽しむ

早速シアターZOOで「菖蒲池の団欒」を鑑賞した。もっと早く行きたかったが満席の為この日となった。音楽もお笑いもある演劇は期待以上に楽しかった。

開演20分前には入ったが劇場は暗く混んでいたので、スタッフの人にどこが空いているか聞くと、親切にも座席まで案内してくれた。

3年前だろうか「菖蒲池の団欒」を観たことがあり今回は2回目の鑑賞だ。前回の時は一部、笑えないお笑い場面があったが、今回はその部分を含め全編楽しく観ることができた。

いつの間にか楽しく笑える芝居に進化しているのだから素晴らしい。映画ばかり観ている私にはそう思える。これも感動。もちろん、芝居の中にも感動場面もあるし、音楽がとても好かった。

演劇通なら観方も違うと思うが、私は中島公園ファンとして、この芝居を観た。芝居は映画と違って上演するごとに進化すると聞いたことがあるが、本当にそうだ。私のような中島公園ファンにも大いに楽しめる作品になっている。

札幌市中島公園の菖蒲池に浮島がありトンネルで公園内施設と繋がっていると言うフィクション。 しかし、いろいろな事実が織り交ぜられている。 浮島にホテル別室とか池の下を通るトンネルとかは、ハッキリとフィクションと分かるので素直に楽しめる。

一方、気にかかることもある。エンディングに使われている蓮の花と亀。札幌市民にとって蓮の花のイメージを抱くのは北海道庁の池。菖蒲池に蓮の花は無い。シンボル的な花は池端に咲くキショウブと思う。 しかし、フィクションだから蓮の花の方がいいかも知れない。これは私の拘りすぎだろう。

楽しくて心癒される芝居だったが、中島公園ファンとしては最後のセリフが気になった。「いいわね、亀」。なにげない一言だったが菖蒲池の亀はほとんどが外来種のミシシッピィアカミミガメ。札幌市の公式サイトにもそう書いてある。生態系に何らかの影響を及ぼしていると報告されているカメである。本来、北海道に生息していなかったカメだそうだ。あえて断言すれば悪いカメなのだ。

菖蒲池の団欒はフィクション、出てくるカメも日本の亀だろう。気にする私が変なのかもしれない。フィクションと現実が頭の中でゴチャゴチャになっている。中島公園の近所に住み公園を毎日見つめて暮らしていると、それ以外の現実が見えなくなってしまうのかも知れない。

「面白かった面白かったと言ってたじゃないか」
「感動しました。アッと言う間の90分。もっと観たいですね」
「じゃあ、なぜグタグタ屁理屈言うんだ」
「演劇に疎いのです。2回の団欒を含めて3回しか観てないんですよ」
「それがどうした」      
「ただ面白かっただけでは、書くとき恥ずかしいでしょう」
「じゃあ、書かなきゃいいだろう」
「そうも行きません。書くとは恥をかくこと。恥をかきながら進化するのです」

思い起こせば3年前 初めての観劇体験

約3年前の2010年3月、初めて演劇「菖蒲池の団欒」を観た。 
私が大好きな中島公園が舞台になっていると聞いたからである。 

正直言って分かるかなと思ったが、笑いありチェロとピアノの生演奏あり、そして菖蒲池がある。 好きなものばかりが出てくるので、門外漢の私でも充分に楽しむことができた。 


いつも散歩でお馴染みの島を舞台として繰り広がれる人間模様。
俄然興味がわいてきた。そして私の想像を超える仕掛けもあったのだ。
それが何かは書けないが、思わず笑ってしまった。
「奇想天外乞う御期待!」というところだ。

演劇は公演を重ねるごとに改善されると聞いている。 3年前の札幌公演より更に進化した「菖蒲池の団欒」を観れるのだ。 期待せずにはいられない。再演を心待ちにしている。

菖蒲池にほれ込んだ人による観劇の感想

フィクションとはいえ菖蒲池が舞台上で、いかに表現されるかが楽しみだった。8年前私は菖蒲池にほれ込んだ人として、読売新聞に紹介されたことがある。 その中で菖蒲池への思いを熱く語ったことを思いだした。 
よろしかったら、こちらをクリック! → 読売新聞の水紀行「菖蒲池」

初めて観た芝居は期待した以上に面白かった。  なによりも芝居そのものが興味深い。 印象に強く残った場面、素晴らしい演奏等、書きたいことは山ほどある。しかし、それをいちいち書けば、初めて観る人の感動を薄めてしまうことになる。 予備知識は主催者のパンフレットに任せた方がよさそうだ。
当時のパンフはこちら → 春の夜想曲 ~菖蒲池の団欒~2010年

観劇は初めてだから、論評する力は無い。ただ、私が毎日のように散歩している中島公園の菖蒲池が舞台になっていることが嬉しかった。芝居はもちろん、チェロ、ピアノ等の生演奏も素晴らしい。 そして菖蒲池に作られた奇想天外な仕掛けが見ものだ。 

2008年「春の夜想曲」東京公演写真 © ジェシカ・リー

2010年3月公演の「菖蒲池の団欒~」について

参考の為、3年前に札幌で上演された「春の夜想曲~菖蒲池の団欒~」について簡単に触れて置きたい。劇団TPS(シアタープロジェクトさっぽろ)の公演は3月6日から16日まで。物語の舞台は、今回と同様中島公園の菖蒲池だった。

元札幌交響楽団首席チェリストの土田英順さんが劇中の楽曲(作・演出の斎藤歩が作曲・編曲)を演奏し、俳優としても出演された。

北海道・札幌の文化を盛り込んだ作品として、韓国・沖縄・東京でも好評を受けた。その後、2月11日~道内7ヶ所・東北3ヶ所(青森・岩手・宮城)・松本市でのツアー公演を経て、3月6日~16日の札幌公演(シアターZOO)だった。

扇谷記念スタジオ・シアターZOO訪問

北海道演劇財団の横山さんのご案内で、シアターZOOを見学した。 
北海道立文学館から道路をはさんでセイコーマートが見える。そこはマンション「ファミール中島公園」だが、地階にシアターZOOがある。


左端に見える灯りががシアターZOOへの出入口、右側がセイコーマート。

階段を降りて右に曲がると扇谷記念スタジオ・シアターZOO。 扉が開くと薄暗い奥に舞台が見える。 そこでは公演予定の「春の夜想曲~菖蒲池の団欒~」のリハーサルが行われていた。 

演劇のリハーサルを観るのは初めてだ。 本番では滅多に見られない演出者の動きが面白い。 両腕でタクトを振るような仕草をしているので、
「何をしているのですか?」と案内の横山さんに聞くと、
「ここで音楽が鳴る」という意味だと説明してくれた。 

舞台ではテレビドラマ『北都物語』・『俺たちの旅』等でお馴染みの金沢碧さん達3人が、本番を控え入念のリハーサル中。 真冬にもかかわらず熱気にあふれていた。

家に帰って「中島公園関連新聞スクラップ帳」を開くと「札幌の劇団TPS韓国のひのき舞台へ」との見出しが目に入った。そこには、リハーサルと同じような写真が載っていた。もちろん本番だから、衣装や舞台も奇麗に整っている。なるほど、先ほど見た舞台は、このようになるのだと楽しみになって来た。

海外、国内各地で公演、その後の札幌公演である。 
しかも中島公園隣接のシアターZOOでの公演だ。 劇の中で中島公園の菖蒲池がどんな存在なのか、興味津々である。(2010年2月6日記)

「扇谷記念スタジオ・シアターZOO」の誕生について

平成12年8月、株式会社小樽オルゴール堂から北海道演劇財団に対し、それまで、事務所・倉庫として使用されていたマンションの地下部分、約100坪の所有物を贈与したいとの申し出がありました。

申し出に対し、あらゆる角度から調査・検討が行なわれ、改修費・開設準備費など、数千万の資金が必要との結論が出されました。 当初は実現困難と思われましたが、いくつかの大きな援助要因が浮上した為、計画は一気に実現へと動き出します。

中でも、大きなきかっけは故扇谷治男氏の夫人、高木孔美子さんから寄附の申し出をいただいた事が挙げられます。 扇谷氏は道内演劇人の職業環境改善や演劇財団設立に貢献されたばかりでなく、30年来の夢であった小劇場設立に何度も挑戦していらっしゃいましたが、その夢を果たせぬまま平成8年に亡くなられました。(故人のお名前をスタジオ名としていただきました。)

その他にも、札幌小劇場の代表格であった「ルネッサンス・マリア・テアトロ」の閉鎖に伴い結成された「札幌の劇場を考える会」からの全面協力など、多くの方のお力添えをいただき、平成13年2月、小劇場「シアターZOO」の他、様々なイベントに対応出来る「スタジオ1」、長期稽古場としての使用が可能な「スタジオ2」を備えた「扇谷記念スタジオ」が誕生しました。

現在シアターZOOフランチャイズ劇団として、TPS(北海道演劇財団付属劇団)と弦巻楽団がそれぞれ年3~4作品を公演しています。 また、道内外の劇団と劇場が提携し、シアターZOO提携公演(略称:【Re:Z】(リゼット)として月に1~2劇団が公演。その他一般貸し出しも行っています。(2010年2月 北海道演劇財団 横山勝俊氏)

冗談半分本気半分 菖蒲池をめぐる芸術作品

1941年 船山馨「北国物語」に菖蒲池の氷上カーニバル次のように描写されている。「ライオン館のポーチでは美しい制服を着た楽士たちが、ひっきりなしにワルツを演奏している。 その音楽につれて、おびただしい仮想の群れがさすがの大池を埋めんばかりに、肩と肩とをすれあわせながら滑りまわっているのだ」

1951年 黒澤明の映画「白痴」 氷上カーニバル・シーンが幻想的。

2005年 読売新聞「水紀行:菖蒲池」 水紀行シリーズのの最終回記事。
     関連リンクはこちら → 読売新聞の水紀行「菖蒲池」

2011年 「中島パフェ」管理人が中島公園動物小説を発表(笑) 
冗談です。船山先生、黒澤監督ごめんなさい → ニャンコ救出大作戦

2013年 「春の夜想曲-菖蒲池の団欒-」海外・国内の好評を受けて再演!
     関連リンクはこちら → 春の夜想曲 ~菖蒲池の団欒

2013年2月9日更新
中島公園パーフェクトガイド

本文中で使用したリンク一覧

春の夜想曲 ~菖蒲池の団欒
ニャンコ救出大作戦
読売新聞の水紀行「菖蒲池」
北海道演劇財団

中島公園菖蒲池の春夏秋冬


春は菖蒲池の周りが桜色になる。


夏はボート。菖蒲池には島が三つある。


秋は菖蒲池が一番美しくなる季節。


冬、少し盛り上がっている所が島。

扇谷記念スタジオ シアターZOO

シアターZOOは控えめだ。
少々目立たない場所にある。その方が秘密めいていて楽しいのかも知れない。

中島公園の東側、パークホテルから幌平橋駅に向かう道は豊水通と呼ばれている。その中間、パークホテル寄りに、「ファミール中島公園」というマンションがある。
地階が扇谷記念スタジオシアターZOO。


文学館より見たファミール中島公園。左端のポツンと灯りが見える所がシアターZOO出入り口、右側はセイコーマート。


控えめなシアターZOOの出入り口。


ここまで来れば間違いはない。
勇気を出して階段を降りよう!


小さな字で「中島公園通地域創造アトリエ」と書いてある。中島公園に接しているので、この名は分かり易く、定着して欲しい。この道路は豊水通と呼ばれている。


階段を降りて中に入ると小さなロビー。


稽古場として使用しているスタジオ1


伝聞だが当初は「シアターZOO」の実現は困難と思われていた。しかし援助してくれる方々が現れ実現に漕ぎ着けた。

実現のきかっけになったのは故扇谷治男氏の夫人、高木孔美子さんから寄附の申し出。これがなければシアターZOOは開設できなかったかも知れない。 

演劇が好きになりそうな予感

考えてみれば、演劇とは何かを知らないで、ここまで書いて来た。 ネットで調べると「 Weblio辞書」に次のように書いてある。

「俳優が舞台の上で、脚本に従い、言葉と動作によって表現したものを観客に見せる芸術。俳優の動作・台詞(せりふ)まわし・脚本・音楽・装置・照明など、あらゆる要素が鑑賞の対象となる総合芸術。芝居。劇」

「なるほど、何でもありなんだ」
これが無知な私の解釈。
舞台、脚本、言葉と動作、観客など一定の条件さえ満たせば表現は自由なようだ。

自由が大好きで縛られるのは大嫌い。
なんだか演劇ファンになりそうな予感?

「中島パフェ」は来年3月で10年

クイズです?!
「真面目でなければやる意味がない。
XXXX面白くなければ続けられない」
XXXXの4文字は「訪問者が」か「わたしが」の内どちらでしょうか?

訪問者がゼロでも更新は続けられるが、私が面白くないといって止めればお仕舞いだから正解は「わたしが」。

「自己満足だな」 
「更新を続ける為の必須条件ですね」
「自己満足の10年か、むなしいね~」
「むじこです」
「無事故?」
「自己を無くせば、満足の10年!

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