中島公園には水天宮、弥彦神社、護国神社、多賀神社が隣接する。これらの神社は公園と入り組んでいて、まるで公園の一部のように感じる。
日本庭園、ボート等冬季閉鎖される施設もある。詳細については、次の「冬季閉鎖施設」で説明する。
その他:隣接神社、冬季閉鎖施設
茶色表記は、公園緑化協会中島公園管理事務所作成の「中島公園三十三選」リーフレットからの引用。
水天宮
1879(明治12)年頃、旧久留米藩士水野源四郎が、故郷久留米の水天宮の御分霊を札幌に勧請したが、市内を転々とし、ようやく1889(明治22)年に現在地に社殿を建立したものである。向かって右の祠が稲荷大明神、左が白峯大明神となっている。
水天宮は界隈で一番古い神社だが静かな神社のイメージがある。場所は地下鉄中島公園駅に近い中島児童会館より鴨々川を挟んで筋向いにある。
画像の左側は児童会館、右側は「童話の小道」、後ろは九条広場。水天宮橋を渡ると直ぐに水天宮だが、ここは水天宮参道入口。
2010年7月25日の水天宮例大祭。宵宮は24日18時、本祭は25日12時。
弥彦(伊夜日子)神社
札幌は新潟の出身者が多く、新潟にある越後一宮の弥彦(伊夜日子いやひこ)神社の分霊を得て1912(M45)年1月に弥彦神社を創建した。弥彦神社には、天照大神の曾孫(ひまご)天香山命(あめのかぐやまのみこと)を祀っていたが、1986(S61)年には大宰府天満宮からの御分霊を得て増祀している。
豊水通に面した弥彦神社は地下鉄幌平橋から徒歩3分の位置にある。
鳥居からしばらく行くと本殿。「札幌の縁結び神社といえば『弥彦神社』。由緒ある越後の国の神様が祀られており、年間で約40件の神前結婚式が行われる縁結び神社」とウェブサイト『パワースポットトを旅しよう』に書いてあった。2011年7月26日・27日には弥彦神社の例大祭があり露店、こども神輿、マジックショーなどが行われた。
初詣には何時も長い行列が出来る人気のある神社だ。
年に一度の例大祭は7月26日と27.日。露店、子供みこしなどがある。
札幌護国神社
屯田兵招魂碑は北の偕楽園にあったが、手狭になったため、1907(M40)年に中島に札幌招魂社を建立。昭和に入って現在地に拡張移設し、1939(S14)年に札幌護国神社と改称している。境内には、偕楽園にあった屯田兵招魂碑を初め、各種の慰霊碑が集まっている彰徳苑がある。
美しい曲線のある社殿。観光の外国人にも見せて上げたい日本建築。
平和のあり難さを感じさせてくれる初詣風景。 2008年1月1日撮影
行啓通から護国神社への参道。 2009年11月15日撮影
護国神社の一隅にある彰徳苑には戦没者慰霊碑、記念碑などが立っている。2011年6月23日、沖縄戦戦没者慰霊碑が、建立された。沖縄にある「平和の礎(いしじ)」のような刻銘板も完成。そこには10,800名にも及ぶ北海道出身戦没者の氏名が刻まれている。
2014年6月、彰徳苑に建立された沖縄戦没者慰霊碑。
裏の碑文には日本人戦没者数226,000名、沖縄県を除く戦没者77,000名と書いてある。 引き算すれば、沖縄県犠牲者149,000名。この戦闘で沖縄の次に多くの犠牲者を出したのが北海道の10,800名だった。
因みに都府県平均1,471名。沖縄から最も遠い北海道から最大の犠牲者を出したことになる。実に都府県平均1,471名の7倍以上の数である。決定は中央でして犠牲は端に偏る。これが戦争の現実と思うと心が痛む。
多賀神社
今年(2014年)は多賀神社 御鎮座65周年と聞いている。『多賀神社六十五年の歩み』という記念誌も発刊された。ところで多賀殿には馴染みがあるが多賀神社とは知らなかったとう方々も多いと思う。実は私もそうだった。これについては、これから勉強しなければならない課題と思っている。
ここから多賀神社の文字が三つ見える。先ず多賀神社の認識をする。
多賀神社 社頭
真新しい額で飾られた「多賀神社」名。
2013年の「お花見交流会」で初めて建物内部に入ったが、恥ずかしながらここが神社内とは気付かなかった。これから勉強したいと考えている。
その他:冬季閉鎖施設
札幌の公園で冬季間、一番楽しめるのは中島公園だと思う。キタラ、文学館、体育センター等ほとんどの中島公園内施設は、通年オープン。
僅かながら公園内には冬には閉鎖される施設がある。日本庭園、八窓庵、ボート、テニスコート、水飲み場などの野外施設である。彫刻なども雪の下に埋もれることがある。これで充分かも知れない。詳細については以下を参照。
2013年12月 幌平橋駅近くの公衆トイレは節電の為冬季閉鎖
地下鉄幌平橋駅近くの公衆トイレは2013年12月~2014年3月まで閉鎖。幌平橋駅のトイレは改札の中なので緊急の時は駅員に相談するか、切符を買って改札を通るかのどちらかになる。
冬季閉鎖中の地下鉄幌平橋駅2番口付近の公衆トイレ。
中島公園トイレ・水のみ場マップ
水のみ場は冬季閉鎖、トイレは冬季も使えるが、昨今の節電情勢の影響でトイレの一部が閉鎖されることもある。
日本庭園 11月3日位から4月28日位まで閉鎖
基本的には大型連休前の4月28日までに開園し、11月3日の文化の日の後は閉園となる。状況により少し早く開園し、遅く閉園されることもある。近年は紅葉に合わせて開園期間を延長してくれることが多い。
閉園により門が閉じられた日本庭園。
「ゆきあかりin中島公園」で一時、門が開かれた日本庭園。この行事は毎年、2月初旬に開催される。
八窓庵 11月3日位から4月28日位まで閉鎖
日本庭園の中にあるので、開園中は見学できる。屋外のみ。
冬季間は、このようなプレハブの中で保護されている。画像は改修工事中のもの。冬季は日本庭園に入れないので参考のため掲載。
ボート乗場と大中食堂 4月下旬頃から10月下旬位の営業
菖蒲池は冬季間凍結している。それに寒くなるとボートは辛い。だいたい、4月下旬から10月中旬までが営業の目安。
秋も深まるとボートは陸揚げされシートで覆われる。
ボートが営業終了すれば付設の大中食堂も閉店。
中島公園庭球場 積雪時から4月30日まで閉鎖
今となっては、貴重な存在のアンツーカー・コート。
閉鎖後のテニスコート。秋も深まり積雪間近。
売店Midori(花月) 冬季間は閉店する日が多い
冬季間日は人出に合わせて閉店。たまに開店している。
水飲み場 11月初旬から4月下旬まで使用止め
園内7か所の公衆トイレは使える。但し2013年12月から2014年3月まで節電の為、冬季閉鎖を実施した。今後も続くかもしれない。
野外彫刻も冬囲い
積雪によっては野外彫刻の一部が雪に埋もれる。
今は使用されない豪華なロードヒーティング
少なくとも2003年までは中島公園にロードヒーティング設備があり、冬でも快適に散歩することが出来た。寒冷多雪地域の公園で、これほど快適に冬季間の散歩を楽しめる公園は他にないと思ったが、経費がかかりすぎるので停止状態になっている。復活することはないと思う。
2001年に中島公園近くに転居して初めての冬、一番感動したのはロードヒーティング園路である。雪の積った真冬でも夏靴を履いて、コッコッと音をたてて歩けるのだ。上の4枚の画像のように、園路に雪が無い。初めてここを歩いたときはウキウキして夢心地だった。思い出を残して終了ではないかと思う。