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花に囲まれた「笛を吹く少女」は美しい。 山内壮夫 1959年制作。

中島公園第3回野外彫刻清掃 木下成太郎像、他4点


朝倉文夫のブロンズ像。

6月20日午前、木下成太郎像と、芝生の広場に設置されている山内壮夫作品、4点の清掃をした。

先ず、「木下成太郎像」の清掃から始めた。 水洗いから始め、次に乾拭き、そして仕上げはワックスかけ。更に乾拭きして終了。


←「母と子の像」山内壮夫。

次に、山内壮夫の4作品、「猫とハーモニカ」「鶴の舞」「笛を吹く少女」「母と子の像」を次々と手際よく清掃した。

中島公園近所の住民、近隣ホテルの方々、それに美術愛好者が協力して作業に当たった。。 

主催は「中島公園モニュメント研究会」及び「札幌彫刻美術館友の会」。

第3回野外彫刻清掃 今回のメインは「木下成太郎像」

老若男女、大勢の人が協力して木下成太郎像、山内壮夫の4作品をを奇麗に清掃した。 彫刻開設委員による解説を聞き、勉強にもなった有意義な清掃活動だった。 今回は「木下成太郎像」を重点的に行った。

一方で、各彫刻の計測をして、データの収集・記録する姿も見られた。 街中の美は、このような地道な活動の積み上げで守られる、との思いを強くした。

中島公園のお宝発見! それは「木下成太郎像」

「木下成太郎像」のことをご存知でしょうか? 
木下成太郎先生像「東洋のロダン」と称された、日本を代表する彫刻家 朝倉文夫の作品です。 

そして、台座の上に鎮座する木下成太郎は、武蔵野美術大学の創設者でもあります。

烏の糞で汚れた 「木下成太郎像」ですが、水をかけ、乾拭きすれば奇麗になるのです。

水と緑の中島公園は、歴史と芸術の公園でもあります。 国指定重要文化財豊平館は、あの有名な鹿鳴館より古く、同じく重文八窓庵は、江戸時代に建てられた茶室で、滋賀県より移築されたものです。 

それらに加えて、中島公園第三のお宝として、再認識されると期待されているのが、朝倉文夫作の「木下成太郎像」です。 今は森の片隅にひっそりと置かれた感じです。

朝倉文夫という、当時の日本彫刻界をリードする大人物の作品が中島公園だけに残されたのです。 まさに奇跡。 今後の維持保存が課題です。

戦時中、物資不足のため、朝倉文夫のブロンズ像、約400点が潰されて大砲等の兵器にされました。 

その中で、この作品だけが生き残り、非常に貴重な歴史的文化遺産になってしまいました。 しかも朝倉文夫が一番力を発揮した頃の作品で、質も非常に高いのです。

ところで、TVドラマのタイトルは忘れましたが、札幌市内の寂しい場所として、「木下成太郎像」周辺がドラマに使われたことを覚えています。 横たわる死体の側にある銅像が不気味に見えました。こんなことではいけません。

倒された「母と子の像」2年前のことですが、「札幌まつり」最終日の夜、山内壮夫の「母と子の像」が、転がされて地面に横倒しになりました。 

郷土出身の日本を代表する彫刻家の作品を、こんな風に粗末に扱って良いのでしょうか。 

美術品として正当に扱われるべきと思います。

この「事件」がきっかけで、「中島公園モニュメント研究会」が結成され、中島公園近所の住民である私もお手伝いすることになりました。

同研究会では、中島公園内に設置されている野外彫刻の勉強、清掃、調査などを行っています。 3回目の今年は、こう呼びかけています。

「みんなで 彫刻にそっと、触れて見ませんか。
誰でもできるお掃除です。小さなお子様も おじいちゃんおばあちゃんも大歓迎です」。 


2011年11月19日更新
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6月7日クリーン鴨々川清掃運動に参加

「中島公園モニュメント研究会」は、
「クリーン鴨々川清掃運動」にも参加。 朝から雨が降る中での清掃作業だった。 

学生など若い人たちが、多数参加するのを見て、頼もしく思った。

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